前出のS様ですが、施術最後に仰向けになっていただいた時。
「背中がすごく楽」と感想をおっしゃって頂けました。
寝る時に首肩はもちろん、背中も苦しくて仰向けで眠れなかったそうです。
平らなベッドに背中が自然にフィットするのは、安眠の大事な条件です。
「どんな寝方がいいんですか?」
「痛いのは枕や布団が悪いのですか?」
よくいただくご質問ですが、後者に関しては過去記事をご覧ください。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「痛みの原因は、布団や枕ですか?」
https://www.nemunoki-seitai.com/blog/3078.html
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
では以下、正しい寝方マニュアルです。
頭の位置についてですが、ポイントは3つです。
(1)顔の向きはいつも正面にする
人は座っている時、立っている時、胸やおへそと同じ「前方向」に顔は向いていますね。
それを寝る時もそうするのです。
頭は、左右に倒す、左右に向く、上下に向く、それら複合の動き、ができます。
枕が高くて仰向けに寝れば、顎を引いて下を向く姿勢ですよね。
仰向けでも横向きでもなるべく顔は体と同じ方向に向け、左右の傾きもなしにすることです。
(2)<枕や敷布団>と<首や肩>の間に隙間を作らない
仰向けや横向きでも、敷布団やマットレスと肩~首~後頭部の間には隙間ができます。
隙間ができると、その部分の筋肉が緊張しリラックスできません。
体の構造上仕方ないのですが、枕や掛布団など寝具の一部を使って、その隙間埋めて(1)をキープできるようにします。
私は横向きに寝るとき、枕を首と肩の間に滑り込ませ安定させています。
(3)睡眠の質を高めることを優先する
(1)(2)よりも、よく眠れる姿勢を優先させることが大事です。
正しい姿勢で寝ることを守り、寝苦しかったら意味がありません。
首や肩がつらくて眠れない方は、どんな姿勢でもよく睡眠を取れる方が健康にとっては大事です。
(1)(2)はまず普通に眠れる方に、オススメしている法則です。
うつぶせ寝は賛否ありますが、私はオススメしていません。
なぜなら、首を90度回旋して固定し続けるのは脳への血流や首の筋肉へのストレスが強いためです。
もしされるなら、「やや顎を引く」「低い枕か枕なし」が椎骨動脈の流れを邪魔しません。
小さい子供はすごい寝相で寝ますが、体がとにかく柔らかいので、問題ありません。
たっぷり熟睡することが成長には必要です。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
以上となります。
ちなみに当院をご利用頂いている80代の高齢女性の方は、お若い時から硬い木枕じゃないと眠れないそうです。
私はホテル仕様の枕が好きで使用しています。
人それぞれ好みもあるでしょうし、今はそんな変な枕も売ってないです。
なかなか合う枕が見つからない方は、枕選びよりもまず、お体の状態を見つめなおすことも大事ではないでしょうか。
痛みやコリで苦しくて寝苦しい方は、副交感神経がきちんと働かず、睡眠の質が低下しています。
朝までに体が回復して、また一日元気に過ごすための、最低限のお体のケアはぜひとも。