【この記事の目次】

1.痛みの原因の自己分析

2.本当はじっとしていない人

3.本当にじっとしていた人

4.筋肉は静的負荷に弱い

5.筋肉の量と質

ぴったりの施術家が見つからない現状

<痛みの原因の自己分析>

よくあるご質問というか、よくお聞きするフレーズです。

「何もしていないのに何で痛くなったのかしら」

本当よく皆様から伺うのですが、だいたい「力仕事を特にしていないのに」「運動やスポーツを特にしていないのに」という意味です。

「草むしりをして、腰を痛めた」「深夜残業が続いて、首を痛めた」「スキーに行って、股関節を痛めた」「書き物をたくさんして、右腕を痛めた」

という日常でないことをした時は、痛みとの因果関係がわかりやすく、「あーあれが原因なんだな」となりますよね。

ですが「家で割と大人しくしていたのに」という、痛みと原因とのつながりが思い当たらない場合は、いったい何が原因でしょうか。

<本当はじっとしていない人>

ですが、「じっとしていた」「何もしていない」と言っても、本当に何もしていない人はほとんどいません。

一日の生活の中で、家事をしたり、趣味をしたり、仕事したりなど色々あります。

「でも、それは別に毎日のことだから」となりますよね。確かにその通りだと思います。

ですが、日々の生活疲労があり、それに、気候(気圧、気温)の変化や、自律神経の関係、精神的ストレスなどが重なり、たまたま張りが強くなるなどはよくあることです。

<本当にじっとしていた人>

前置きが長くなりましたが、今回はそういうお話ではありません。

ずっと座って本読んだり、テレビ観てたり、じっと立っていたりなど

『本当にじっとしていたケース』です。

人間の筋肉が疲労するパターンは、主に2種類あります。

「体を動かす」ことで残る疲労と、「体を動かさない」のに残る疲労どちらも共通して言えるのは、「筋肉が収縮している」ということです。

食材がたくさん入ったスーパーの袋を例にするとわかりやすいです。

「動かす」方は、スーパー袋を持って、肘を曲げたり伸ばしたりすることです。

上腕二頭筋などの収縮(等張性)をさせ、負荷をかけて残る疲労。関節を動かす収縮運動です。

「動かさない」方は、スーパー袋を持って、肘を軽く曲げじっとキープすることです。

上腕二頭筋などの収縮(等尺性)をさせ、負荷をかけ残る疲労。関節を動かさないけど、これも収縮運動です。

後者の方はあまり、「運動した(収縮運動した)」と言いませんが、立派な筋運動です。

疲労がたまりやすいのは、実は後者なのです。

関節を動かす運動よりも、関節を動かさない筋運動の方が断然疲れやすいのです。

<筋肉は静的負荷に弱い>

筋肉はじっとしているのに弱いですこういうのを静的負荷といいます。

スーパーの重い袋を、右に左と移動させるのは何度もやっても、大して疲れませんが、じっと同じ姿勢で持っていたら、たちまち腕がつらくなりますよね。

野菜や飲み物は重いですしね。

特に、人間の筋肉で「姿勢筋」と言われる、背骨の両側の脊柱起立筋(後頭部~骨盤)などは、力を入れている意識がなくても、じっと力を入れています。

デスクワークで肩こりや背中の疲れや腰痛が起きやすいのは、この静的負荷が原因です。

言われてみれば、「なんだ、そんなの知っていた」ですね。

ですので、根詰めて同じ姿勢で頑張り続けるのではなく、時々、違う作業や息抜きをすることが、結果的により集中力を高めることにつながるのです。

<筋肉の量と質>

これは 「関節を動かす運動がいかに大切」 ということにもつながります。

ただ、ちょっと誤解されがちなのですが、筋肉の「量」をひたすら増やせばよいと言うわけではなく、筋肉の「質(=柔軟性)」も同じくらい大切です。

人間の体に限らず、物事何でもそうかもしれませんが、量だけ多くても質が悪ければ・・・ということです。

 

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