寝違えのご相談をときおり頂きますが、きっかけは色々です。

明らかに朝起きたら痛くて動かせないパターン。いつ痛めたか分からないパターン。スポーツしたら痛くなったパターン。単にコリの延長の痛みと違い、可動するときに強い痛みを伴うのが寝違えの特徴です。

M様(60代男性)は、右の首を寝違えたようになり、右に向くとき強い痛みを感じ、少ししか動かせない状態でした。特に車の運転中に右を向かないといけないのに、できなくてお困りでした。

痛くなった原因が思い当たらないそうですが、お話を伺うとどうやら寝ている間に痛め、日中気づかれたようです。発症後、痛みは軽減せず、数日以上同じ状態をキープされたまま来院されました。寝違えがひどい方は、どの方向にもほぼ動かせなくなる場合もありますが、M様の場合は比較的軽度のようです。

寝違えの時の施術方法は、始める前に痛くて動かせない原因の筋肉を分析することが大事です。どの痛みも同じことが言えますが。

ちなみに首には4つの動きがあります。【回旋(左右に向く)】【屈曲(下向く)】【伸展(上向く)】【側屈(左右に倒す)】です。例えば「右斜め上」の桜を見上げるときは、右回旋・伸展・左側屈の複合運動になります。

ですので、どういう動きで痛いか、または痛くないかなどにより痛みの原因を的確に分析することで、適切な施術を行うことができます。M様は右に回旋する際に右の首肩に痛みがあるのみでした。確かに右首から右肩は深層筋まで張りが強かったですが、じっくり丁寧にほぐすことで、施術後無事痛みがゼロになりました。ひとまず良かったです!

M様は違うようでしたが、心身のストレスが強く、睡眠が浅く、休息する副交感神経がきちんと働いていない方は、寝違いが起きやすい傾向があります。

寝るときは痛くないのに、朝起きた時に体が痛い方は、自律神経のバランスが悪いか、筋疲労か骨格の歪みが強いか、寝具が合っていないか、どれかだと思います。ご参考までに。