首が痛い女性

初めて来院されたK様(30代女性)は、首の痛みや肩や手のしびれで来院されました。主なご症状は以下の通りです。

・6ヶ月前から首の強い痛み

・5ヶ月前から右肩甲骨内側と右手のしびれ(座位・仰向け・右下寝で発症)

・右手の冷え(左と明らかに違う)

・不眠(首の痛みで目が覚めてしまう)

・病院で首の牽引をしたがめまいが起きるので数回でやめた

K様の改善の主なポイントは「寝相」と「睡眠の質」の2点です。

K様はしびれのない左側を下にしてのみ眠れるそうですが、本来健康のためには一晩で寝相が何度も変わることが大事です。寝相ワンパターンのみの現状ですと、睡眠中体を回復させながら体への負担が大きいという矛盾が生じ、体も歪みやすく悪循環なのは明らかです。

また、痛みで眠りが浅い状態です。しびれや痛みがあっても朝まで眠れる方も多くおられますが、それは脳が「痛みを感じる強さ」より「レム睡眠の質」が勝るからです。深いノンレム睡眠時は眠れても、浅いレム睡眠になると、痛みの強さが勝り目が覚めてしまいます。

「この姿勢で寝ていると肉体はピンチだから起きて!」という危険信号であり、ある意味正しい反応と言えます。そのまま寝ていたら朝さらに悪化している可能性大ですからね。

ですので、痛みで目が覚めてしまう方は、痛みがあっても朝まで寝ちゃう方とワンランク免疫力が下がる可能性があるので、要注意です。

この2点を改善することで、心身の疲労の回復力、自律神経のバランス、ホルモンバランスなどが自然と整いやすくなります。

 

施術内容は、首と肩の間の奥にある深層筋がマストポイントです。他を60分90分長く施術しても首肩の深層筋を外してしまえば施術の意味があまりありません。

火元に水かけずに周りだけ消化しても、思ったほど効果がないのと同じです。

また首の張りがかなり強く、頚椎の可動域が少ない状態が長いと頚椎ヘルニアに移行する可能性もあるので、すぐさま改善が必要です。

それプラス、背中の張りがかなり強く背骨の柔軟性が全然なく「ガチガチ背中」なので、じっくり表層筋から深層筋へほぐしていく施術をしました。

施術後は首肩や体全体が「とても楽になって、体がポカポカしている」と喜んでいただけました。

睡眠は2回目来院された際に、「だいぶ眠れるようになって、痛みであまり目を覚まさなくなった」というご報告をいただきました。

これを一時的ではなく、安定させて自力で安眠できるようにすることが重要です。

4回目の施術で、しびれは完全に消え、睡眠もどの姿勢でも取れるようになりました。

首の痛みはまだ生活疲労である程度起きてしまうので、首の前面、横、後ろ、表層、深層筋をしっかりケアして頚椎の可動域をキープすることに加え、体操やウォーキングなどお体を動かすことをできるところから、取り入れていただくようレクチャーさせて頂きました。