ときおり大変強いご症状をお持ちの方も来院されます。
久しぶりの2回目に来院されたY様(40代男性)は、首を軽く反らしたり姿勢を変えるとき、激しい坐骨神経痛が起きるとのことでした。
数日前から急に起きたそうで、右の腰~お尻~太ももに激しい痛みとしびれがありました。
まさに画像のような状態でしたが、ぎっくり腰という感じでもありません。
Y様は腰のヘルニアの手術を2回されていましたが、病院では今回ヘルニアや脊柱管狭窄症の所見は見られないと診断されました。
とはいえ、ここまでの激しい痛みと痺れです。
背骨の神経根障害など「背骨の疾患」は捨てきれませんが、他の可能性として、首を反らして痛いので、首から腰の筋肉にも原因がある可能性も考えられました。
検査では絞りきることができなかったため、施術は「背骨の椎骨や椎間板に一切負荷をかけない施術」かつ「椎骨や椎間板への負荷を減らす施術」をすることにしました。
具体的な施術内容は、首を反らすと激しい坐骨神経痛が起きるので、首を反らすと収縮する首から腰までの背骨周辺の筋肉をじっくり緩めることです。
ただし、背骨がしなるような筋肉のほぐし方はなるべく避けないといけません。
かといって、筋肉が緩まなければ、椎骨や椎間板への負担は変わらないので、かなり技術が必要です。
1回目の施術後、起き上がる際、施術前と同じ症状でした。
ただ「少し体は動かしやすくなりました」とのことで、筋肉は緩んで目的は達成したので、テーピングだけ行いました。
2回目は4日後でしたが、首を反らすと起きる坐骨神経痛はすでに大分収まっていました。
Y様の感覚で60%くらいまで回復したとのこと。
施術方針が正しかったと確信したので、1回目とほぼ同じ内容の施術にし、3回目に来院されたときは40%まで回復。
3回目の施術後は「かなり楽になりました」とほっとされていました。
お仕事の多くが立ち仕事ですので、そういう負担も大きかったと思われます。
全快まではもう少し時間がかかるかもしれませんが、お力になれたらと思います。