ここ最近毎月ぎっくり腰の方が来院されています。
初めて来院されたA様(30代女性)は、重い荷物を持ちあげようとしたら激痛が走りました。腰を曲げようとするとかなり強い痛みが走る状態でしたが、初回の施術でだいぶ楽になって頂けました。
「いつも腰痛い」「ぎっくり腰になりそう」「ぎっくり腰は何度もやったことある」そんな方は、ぎっくり腰にならないためのコツを今すぐにお役立てください。
<ぎっくり腰を避ける体の動かし方>
1、腰を動かす前に「まず意識が先」
人は脳からの指令で体を動かしていますよね。指令と動きはほぼ同時ですが、腰の筋肉を使う際は、まず先に意識を腰に向けて、指令と動きはワンテンポ遅れらせること。
「はい今から腰曲げるよ」という感じです。これは意識と肉体は密接な関係にあるためです。筋トレ時にその筋肉に意識を向けるのと同じですね。脳科学を活かしたコツです。
2、腰を曲げるときは「膝も一緒に曲げる」
顔を洗うときなど、膝も一緒に曲げてください。腰を曲げる際に膝の屈曲も一緒だと、腰への負担は大幅に軽減します。これは力学的な理由です。体を起こすときは同時を伸ばすことを忘れずに。
3、お腹に力を入れ「板ではなく丸太」で支える
重い荷物を持ち運びするとき、子供を抱っこするとき、腹筋が弱っている方は体のバランスに頼りがちで、負荷がすべて背中側(腰)にかかります。いわば背中~腰という平面で支えてしまうようなものです。
「板一枚(平面)」よりも「丸太(立体)」で支える方が、力強く安定しやすいとイメージできますよね。丸太で支えるには、お腹にクッと力を入れ腹圧を高めることです。お腹がフニャフニャの方は絶対に行ってください。
<ぎっくりスタンバイ状態ではないですか?>
今回来院された方は「急にギックリ腰になった」とお話されていました。元々腰痛がほとんどなかった方が、なぜぎっくり腰になったのでしょうか?
ぎっくり腰は正式には「急性腰痛」といいますが、確かに急に痛くなるものです。しかし実際は「ぎっくりスタンバイ状態」の方が発症しています。
「ぎっくりスタンバイ状態」というのは、ぎっくり腰のお膳立てができているという意味です。蓄積疲労による強い腰の張りと腰椎の可動域低下や歪みです。これは腰痛の有無にかかわらずです。
スタンバイ状態に、最後の一押しが加わると発症します。寝不足、ストレス、無理な姿勢、無理な運動などですね。ですので、そうなる前にケアやメンテナンスすることがとても大事です。
スタンバイ状態の方は、筋量を増やすような運動よりも、ヨガや体操などの柔軟系が向いています。次回は「もしぎっくり腰になったら(自宅対処法)」です。
※今回のぎっくり腰予防のコツは、あくまでも基本的なものです。ぎっくり腰や腰痛の原因は多岐に及びます。すべての症状や原因に対応できるものではございませんので、どうぞご了承ください。